船便を使えないことに落胆しつつ、宮島帰りの観光客で混雑する電車を行きよりさらに低いテンションで広島まで戻ります。
広島で呉線に乗り換えて、呉へ向かうのですが、こちらの電車は空いていて、座ることができました。2人とも爆睡してしまい、直前で私が起きなかったら乗り過ごすところでした。

私が旅行に行きたい場所のその度合いを5段階で表すとするならば、私にとって呉は”1”なので、何もなければ訪れる機会はなかったと思われるのですが、初めての呉の地は、”軍港の街”といった特徴のある街で、面白さを感じました。佐世保や横須賀と似た雰囲気もありますよね。バリバリの瀬戸内工業地域ですが、瀬戸内海の豊かな自然も感じられます。

呉には比較的大きめのホテルが駅に近いホテルと海に近いホテルの2件あり、反射的に海に近い方のホテルを予約しておりましたので、駅からホテルに電話し、迎えのバスをお願いしました。
快適なホテルではあったのですが、一番近いコンビニまでも歩いて10分程度かかり、近くに飲食店もあまり見かけなかったので、駅に近いホテルのほうが何かと便利かもしれません。

海に近いホテルとはクレイトンベイホテルです。

お盆前後の日程での前日予約だったこともあってか、スタンダードルームの空室がなく、少しランクアップしたお部屋であるらしいTATAMIツインルーム(海側 / 禁煙)のお部屋でした。1泊朝食付き、43,400円。

私はドーミーインで十分満足できる人間であるため、呉でこのお値段はちょっと・・・コスパが悪いと思わずにはいられませんでしたが、お盆近辺でもあり、物価も上昇中でもあり、やむなく予約しました。
広島市街であれば、ホテルも多いので、お手頃価格のビジネスホテルがあったかもしれません。

ホテル自体は、スタッフの方も親切で、お部屋も広々としていて、呉の海の景色も楽しめてよかったです。

このタイプのおしゃれなベッドで何より気になるのが角!我が家には気をつけるべき幼児はいないのですが、もはや私がよろめいて足などをぶつけないかの注意が必要です。でもしっかりガードしてあり、心遣いが感じられました。

部屋のお風呂も、家庭と同じタイプの洗い場のある広めのお風呂で、ゆったりできたのもよかったです。

ホテル到着後、部屋でダラダラしているうちに、気がつけばもう夕方。(ダラダラしすぎでは?)

長男が行きたいと言っていた呉湾艦船めぐりツアー(https://bunker-supply.com/blog/kansen/)の”夕呉クルーズ”の時間が近づいてきたので、呉中央桟橋まで歩いて向かうことにしました。

googlemapでは、徒歩10分程度の表示でしたが、老婆(私)がいたせいか、なぜか20分以上かかり、非常に暑い時期でしたので、二度と歩くのはやめようと思いました。


事前に予約しておらず、残席を先着順で受付とのことだったのですが、当日受付の人が多く、それなりに並んでいました。
別に乗れなくてもいいかなくらいに思っている私とは違い、このために呉にきたらしい長男は心配していましたが、並んでいた人は全員乗れました。

呉湾に停泊している軍艦や潜水艦を船で見学するツアーなのですが、自衛官OBの方の案内がわかりやすくて、特段の興味のなかった私でもとても楽しめました。ミリタリー好きにはたまらないのではないでしょうか。

私は近くに停泊していたコンテナ船の巨大さにも目を奪われました。

海上自衛隊は日没時に国旗貢納するそうで、君が代のメロディのラッパとともに、周辺の軍艦、潜水艦で、一斉に国旗が貢納されていきます。

気がつけば、船に備え付けてある、旭日旗をブンブン振っていました。

近くの席におじいさんから小さなお子さんまでの三世代のご家族がいらっしゃったのですが、その中のちょうど長男くらいの若者が自衛官だそうで「来週からソマリアに派遣される」予定でその見送りのために一族で集まったとのことでした。
普段はあまり意識することのない自衛隊の活動について考える機会になり、「日本のためにありがとうございます。どうかご無事で帰ってきてください」という気持ちに強くなりました。