日常から離れ、美味しいもの食べて、ストレス発散!という私が目指しているお気楽一泊旅行からは、もはやかけ離れた社会科見学になっておりまして、にわか愛国者ではありますが、一旦戦争関係から離れたい・・・。お好み焼きとか牡蠣とかレモンのことだけ考える広島旅行で私はよかったのですが・・・。
そんな気持ちで呉に戻り、ランチタイムということで、船着き場のすぐ近くにある海軍グルメで有名なハイカラ食堂に向かったのですが、なんと40人待ちだったので、すぐ隣の「ゆめタウン呉」というショッピングセンターのフードコートにて、適当な広島ラーメンなどでお腹を満たしました。”海軍グルメ”と言っても、主にカレーなのですが、大人気なのですね。


食事を終え、向かった先は大和ミュージアム・・・・。息子の今回の旅行の目的は、呉艦船めぐりツアーと、この大和ミュージアムなので、行かざるを得ないのですが、私は全く興味なし・・・・・。でもまあ、全く興味がないがゆえに、新しい世界が開けるのかもしれないという気持ちで計画していましたので、惰性で入館。

常設展示の他に「日本海軍と航空母艦」という企画展も開催されていまして、息子が「当然行く」というので、仕方なく企画展分も支払いました。息子から「興味がないならそこらへんでお茶でもしてれば?」と言われたのですが、”そこらへん”にお店が見当たらなかったんですよね。せっかくの海沿いの素敵なエリアなのですがカフェなどは見当たらず・・・。まあ、海沿いエリアは、主に自衛隊と造船会社の敷地なので、仕方がないのかもしれません。

私が、企画展からスタートし、常設展示をすべて見終わった時点で、息子はまだ企画展を熱心に見入っておりました。
え、この展示のどこらへんにおもしろ要素が・・・?と思いましたが、楽しそうで何よりです。

大和ミュージアムの展示室の中には、ちょっと腰掛けて休めるような椅子が見当たらなかったため、しかたなく、映像展示の前に置かれた椅子で映像展示を見ながら一休みしようと試みたのですが、その映像展示というのが、戦艦大和の生存者の方による証言映像のようなものでした。それがまた、生々しく心に響くものでして・・・・爆発しながら沈んでいく大和とともに海の底に引き込まれる渦の中で、お話をされている方の上長が「君は若いから生き残れ」といって自分の持っていた浮き輪を渡すというようなエピソードを覚えているのですが、その上長の方だって待っている家族がいたでしょうに・・・などと考えてしまい、私の気持ちも沈んでいくのでした・・・。

私の今までの上司との関係なんて、仮に私が浮き輪を持っていたならその浮き輪すら奪っていきそうであり、そして私も決して譲らず、取り合いをしながら沈んでいくという醜いエピソードしかうまれなさそう・・・。
腰は休められても、心は休まらない、そもそもその椅子は休むためのものではないというそんな椅子に座り、どっぷりと平和学習をさせていただいた次第でございます。

「帰りのバスの時間があるから・・・」と息子を急かし、最後に向かうは隣接する「鉄のくじら館」こと海上自衛隊呉資料館です。呉はミリタリーに興味のある方にはとてもおすすめですね!
私は興味はないのですが、入館前と入館後では、自衛隊活動に関する知識が100倍以上にはなりました。最初が僅かなので・・・。

掃海作業についてなんて、今まで気にしたこともなかったのですが、機雷だらけの海域もあり、自衛隊の方々がとても大変で危険な作業をされているということを知りました。
こちら、掃海作業に使用するフロートなのですが、顔が書いてあるのが面白かったです。こういうことって、造る側の会社でも、防衛省の偉い人も、不謹慎とか言いそうなのに、最初に顔を書いた方の勇気を感じましたね。

また、潜水艦での食事メニューが、我が家の食事よりも充実していることを認識しまして、地味に反省・・・。潜水艦での過酷な生活の中で、少しでも楽しめるように、限られた食材の中で栄養面だけでなくバリエーションも工夫されていました。
私も生鮮食品が自由に手に入る地上に暮らしているのだから、もう少し工夫しようと、思った次第でございます。