ええ、そんなこんなで、初日です。
私と息子とが「旅行」に求めるものが全然違うというところを無視して強行してしまったので、私にとっては、結果、旅行というよりも”社会科見学”でした。
”社会科見学”と”遠足”ですと、楽しさ度合いは”遠足”のほうが上ですよね?

飛行機のチケット確保、ホテル予約とも前日にした衝動的な旅行なため、コスパも悪く(あくまで私基準)、「ここは穴場♪おすすめ♪」みたいな、特別な経験もなく、ありふれた観光スポットを典型的な観光客としてめぐっただけの旅です。
誰の何の参考にもなりませんが、自分の備忘録として、記録しておきたいと思います。

早朝便とはいえ、一応リムジンバスが走っている時間でしたので、最寄りのターミナル駅からリムジンバスで羽田へ。
本来は空港にはできる限り早めに行き、旅行気分を満喫したいのですが、今回はリムジンバスの始発の到着時間が搭乗開始時刻の20分前と、あまり時間に余裕はありません。
出発フロアで空弁を購入し、さっさとチェックインして、国内線搭乗ロビーに向かいます。

このとき、息子の買った(支払いは私)空弁が2000円超えの高級弁当(私基準)で、遠慮とか気遣いとかそういう感情はないのかと問いましたところ、「親と一緒でいいことなんて、お金のことを気にしないでいいことくらいしかない」などと言いやがりまして・・・たしかに私もこの年でケチケチ生きることになっている現状については思うところはあるものの、誰のせいだと思っているのか!という気持ちもあり・・・まあ、楽しい旅の始まりということで負の感情を押し殺し、自分の朝食はおにぎりで済ませた次第です・・。はい・・・。

直前の予約でしたので、並びの座席も取ることができず、一人旅気分で空路広島へ。
機内にはこれからバカンス♪というようなムードは一切なく、「出張っす!」というビジネスマンが大半を占めている様子でした。1時間30分くらいで到着。あっという間ですね。

今回、息子の目的地は呉だったのですが、当初は広島空港からリムジンバスで呉に直行し、宿泊。翌日呉から船で宮島に寄って帰るというルートを考えていました。
しかし、広島空港について、リムジンバスの時刻表を確認してみましたところ、次の出発時刻まで1時間以上ありました。
え、こんな何もない森の中(失礼)で、1時間も過ごすの?・・・ということで、急遽逆回り、宮島に先に行くルートに変更。広島駅までリムジンバスで行くことにしました。

広島は、20年以上前に仕事で来たことがあり、当時から広島駅周辺は栄えていましたが、その時の記憶と比べても、栄えているという印象でした。中国・四国地方では一番の都会ですよね。

広島駅から、JR山陽線に乗って30分ほどで宮島口駅に行きます。
電車は非常に混んでいて、おそらく8割くらいの人が宮島に行く観光客ではないかと推測されました。
外国人率がとても高く、私の近くではスペイン語で会話しているファミリーや、イタリア系のイケてる(死語?)タトゥーだらけの若者集団などがいらっしゃいまして、え、そんな遠くからわざわざ宮島まで?という気持ちに・・・・・。
長男も私も以前訪れたことがあることもあり、特にすごく行きたいという気持ちはなかったのですが、せっかく広島に来たのだから、とりあえず宮島に・・・という我々の車両の観光客の中では最も低いのではないかというテンションで向かいました。

宮島口からはフェリーで10分程度で宮島です。船に乗るというだけで、旅行気分がぐっと高まり、やっと私も旅行のスイッチが入ってまいりました。しかし、同行者である息子にいろいろと話しかけても、返事が一言くらいで、挙げ句の果てには「で、その話の要点は何?」とか「オチがない話をするな」とか言われ、「二人できている意味がない!」とムカムカしたのですが、この旅行が失敗したらもう二度と一緒に行く機会はないだろうと予想されるので、黙って耐えました。
フェリーで近くに母娘と思われる二人が座っていたのですが、ずっと楽しそうに話していて、羨ましかったです。
よく、女性と話すときは「共感」が大事と言いますが、「赤い鳥居って映えるね〜」「そうだね〜」みたいな会話でいいんですよね。

人は所詮一人・・・とささくれだった私の心を癒やしてくれたかわいい鹿。奈良の鹿と違って、せんべいを求めて襲撃してくることもなく、穏やかな時間が流れていました。

観光客が皆吸い込まれていく有名な揚げもみじのお店で一休み。もみじ饅頭を揚げただけなのに、すごい人気です。食感がよく、美味しかったです。息子と、このお店の揚げもみじの1時間あたりの売上額を推測するという、品のない会話がはずんだこともよかったです。

でがんすというのはかまぼこを揚げたがんすという広島の名産品でこちらも美味しかったです。

入り口まで長い行列ができていたので、「参拝しなくてもいいんじゃない?」とか言う息子に、ここまできて参拝しないという選択肢はないと説得して参拝いたしました。

参拝後、出口の前にあったお店で昼食をとります。

宮島名物あなごめし1980円。宮島の他のお店での相場は3,000円くらいでしたので、他のお店と比べるとリーズナブルだったような気がします。
見た目よりもあっさりしていて、美味しかったです。長男は「うな丼のほうが自分は好きだということがわかった」という一応彼なりに精一杯気を使ったのであろう感想を言っていましたが、「こういうときはとりあえず美味しかったと言っておけばいいよ」と指導しておきました。

焼き牡蠣520円。こんな暑い季節に牡蠣は心配でしたが、まあ火が通っているのででいいかなと注文。同じテーブルの方があなごめしだけを注文したときにお店の方から「牡蠣はよろしいんですか?」と聞かれていて、「え、宮島に来て牡蠣を頼まないなんてことあります?」というようなニュアンスが感じられました。
生牡蠣が美味しい季節ならもっと楽しめそうです。

宮島でやるべきこと初心者編をクリアしたので、さあ、船で呉へ!と桟橋へ行ったところ、宮島から呉への船便は土日しかない!という事実に唖然。
旅行は金・土の予定だったのですが、安易に逆回りにしてしまったことで、また電車で広島駅に戻って乗り継いで行くという面倒なルートになってしまいました。広島はもっと船便での観光ルートを整備したらいいのではないかなと・・・自分勝手に思いました。